スペインで活躍するデザイナー、ホルヘ・エレーラによりデザインされたイデーのランプシリーズ。
スペイン語で「鐘、ベル」を意味するCAMPANA(カンパーナ)という名のとおり、工業的・産業的なイメージのある自転車のベルをシェードのモチーフに、エレガントなフォルムや機能性を両立させた美的バランスを追求したランプです。
ペンダントランプやフロアランプのほか、デスクランプ、ウォールランプなど5モデルをラインナップ。シェードのカラーはブラック、ブラス(真鍮)の2色から選べます。
同じシリーズでコーディネートすれば、お部屋により統一感を与えることができます。
※イデーショップ 自由が丘店では、シリーズ全モデルをご覧いただけます。
デザイナーのホルヘ・エレーラがシリーズの中で1番気に入っていると語るフロアアームランプは、ソファやデスク脇で手元の灯りをとることを目的に考えられました。そのためシェードは小さめに設計され、アームとシェードの向きを変えることで照らす場所を自在に変えることができます。
天井や壁、床を照らす間接照明にもおすすめです。
スチールの支柱に大きめのシェードを合わせたシンプルな構造のフロアランプ。機能性を重視し、過度な装飾を取り除いたデザイン。
シェードは首振り機能がついていて、広範囲を照らすことができます。
ソファ近くや部屋の片隅で上品な存在感を放ちます。
小さなサイズが愛らしく目を惹きつけるウォールランプ。
壁付けというと取り付け場所や方法が気になりますが、本製品は場所を選ばず、石膏ボードにも比較的簡単に装着でき、設置穴が目立たないよう、デザイン段階から工夫を重ねました。
シェードは首振りでき、広範囲を照らせます。ベッドサイドではお休み前の読書のひとときに活躍します。
フロアランプ同様、支柱にシェードが付いただけのシンプルな構造ですが、それこそが心地よく、デスク回りを美しく見せます。
ベース部分は縁が柔らかく立ち上がり、時計やアクセサリーなどの小物を置くことができます。
シェードは首振りでき、手元を的確に照らします。
シェードのフォルムの美しさを存分に感じられるペンダントランプは、明かりを灯さない日中も魅力を愉しめます。シェードのカラーがブラックならシックに、ブラス(真鍮)ならエレガントな雰囲気に。
Lサイズはリビングやダイニング、Mサイズはベッドサイドやエントランスのほか複数使いにもおすすめです。
ホルヘ・エレーラによって2008年に設立。スペインの地中海沿岸に位置するバレンシアを拠点に、プロダクトデザイン、ブランディング、空間デザインにフォーカスしたスタジオです。機能、素材、生産プロセスを探求し、実用的で誠実なアプローチでデザイン開発を行い、シンプルさ、時代を超えた魅力、そして形式的な厳しさを併せ持つユニークなプロジェクトを手掛けています。
Flos、Porcelanosa、宮崎椅子製作所、Forma 5、L’ac、Cridea、Nadis、Pattio、Sanyccesといった多くの国際企業や大手ブランドととも連携し、国際的な賞を数多く受賞しています。
イデーとホルヘさんの出会いは、4年前ホルヘさんからのお声掛けからでしたね。
私がイデーを「発見」したのは、東京ミッドタウンの店舗(イデーショップ 六本木店)を見たときだったと思いますが、西洋スタイルな店構えと商品のセレクト、ディスプレイのしかた、日常の中にある美の本質を示す商品にとても驚きました。
私はもともとイデーと家具を開発することに興味があったので、私の日本で初めてのプロジェクトであるアームチェア "Golondrina" を紹介させていただきました。そのとき気持ちよく話をしたのを覚えています。
ですが、その後イデーからリクエストされたのは照明のデザインでした(笑)。
私はそれも素晴らしいと思いました。その時は短期間でプロジェクトを進められると思っていたのですが、CAMPANAが市場に出るまで4年間もかかるとは考えていませんでした。
このランプのプロジェクトがスタートしてから、自転車のベルをモチーフにしたCAMPANA LAMPシリーズに至るまでの経緯をお聞かせください。
イデーからのリクエストを受け、CAMPANA LAMPシリーズをどう位置づけるのか、興味深い話があったことを覚えています。
ライフスタイル、形状、素材に関するムードボードを作成し、私たちが求めているものを視覚的に理解し共有することができました。1つのイメージは1,000の言葉よりも価値があると思うので、プロジェクトの最初の段階ではこの部分が非常に重要だと理解しています。
その後フォルム、ヘッド、ドーム、ランプシェードなどのコンセプトを考え始めました。そうして少しずつプロジェクトのストーリーテリングとともに、自転車の工業的・産業的部分が、フォローすべき生態系であることが見えてきました。想像のなかで、自転車のベルの独特な形状が配光の機能として完璧だったため、私たちの興味を引く部分となりました。そこから完璧なバランスを得られるまでヘッドの形を調べ、プロポーションやディテールを描きました。
デザインする上で大切にしていたことはありますか?
主にランプのインタラクション(相互作用)部分に注目しました。私たちにとって、ユーザーエクスペリエンスは非常に重要です。たとえそれがベーシックな動きをするインダストリアルなランプであっても。
不要なパーツや美観だけを追求した装飾的なパーツを取り除くことにも気を配りました。
苦労した点は?
間違いなくヘッド(シェード部分)にはこのプロダクトの個性の8割から9割が宿っています。
このプロダクトはキャッチーだけどその理由はなぜかわからない...というのがバランスのいいデザインの成功であり、シンプルなソリューションでありながら同時に私たちを魅了するエッセンスとミステリーを兼ね備えた商品だと考えています。
最後に、今回のシリーズで特に気に入っているところを聞かせてください。
私たちのスタジオの中でお気に入りのモデルがないと言ったら嘘になってしまいます。みんなフロアアームランプに惚れ込んでしまいました。ひと目で私たちを魅了したもうひとつのモデルはウォールランプです。とてもかわいいですね。
今回のシリーズすべてにおいて、シェードのプロポーションと支柱の構造との間で達成できた美的バランスが非常に良く、それが成功の要因のひとつだと思います。
illustration by Jorge Herrera
CAMPANA LAMP Series ラインナップ※イデーショップ 自由が丘店では、シリーズ全モデルをご覧いただけます。