CONVENTO Series

スペインを拠点に活動するデザイナー、アンドレウ・カルーヤによるCONVENTO Series。
ラタンメッシュとオーク無垢材のコンビネーションによる軽やかでクラシックな佇まいの家具シリーズです。

LOW TABLE, SIDE TABLE

チェアやソファの脇に寄り添うサイドテーブル、リビングルームなど寛ぎのシーンにぴったりなローテーブルをラインナップしています。どんなインテリアにもすっと溶け込む美しい佇まい。格子状のメッシュ棚が軽やかな印象を醸します。

DETAIL

  • さまざまなインテリアに合わせやすいオーク無垢材を贅沢に使用。

  • しっかりと厚みのある天板。丸みのあるシルエットが柔らかな印象です。

  • 下の棚部分に格子のメッシュを使用し、軽やかに仕上げました。

  • 天板から脚部へゆるやかにつながるラインはまるで植物のよう。

CHAIR, LOUNGE CHAIR

格子状のメッシュを背と座面に用いた軽やかなチェアはどんなインテリアにも馴染みます。ダイニングシーンにおすすめなCONVENTO CHAIRと、くつろぎのスペースにぴったりなCONVENTO LOUNGEの2タイプです。

DETAIL

  • 背面に格子のメッシュを使用した軽やかなデザインが特徴。

  • 丸みを帯びたシルエットで、お部屋にやわらかな雰囲気を醸します。

  • 座面にも格子状のメッシュを採用。空間にすっと馴染みます。

  • 背もたれが後脚に直接繋がるデザインで洗練された印象です。

INTERVIEW

首都バルセロナから車で数時間行った先にある小さな街バニョラス。CONVENTO シリーズのデザイナーであるアンドレウ・カルーヤは、中世の街並みが残るこの美しい街の一角で、もとは小麦の工場だった建物にスタジオを構えて創作活動をしています。

近くに大きな湖があり、たくさんの自然に囲まれてデザインをするのには最適な環境だと語るアンドレウに、CONVENTO シリーズを製作した背景など、さまざまなお話を伺いました。

はじめにCONVENTO CHAIRを作ったきっかけは何ですか?

CONVENTO CHAIRについてお話しする前に、その元となったラス・ベルナルデス(Les Bernardes)コレクションの椅子についてお話ししましょう。

ラス・ベルナルデス・コレクションは、元々は修道院で現在は文化センターとして使われている、ラス・ベルナルデス・文化センター(El centro cultural Les Bernardes)から、プロダクトデザイナーのクリエイティブの過程を紹介する作品の展示依頼を受けたのがきっかけです。文化センターにはかつては修道女たちがいて、ラス・ベルナルデス修道院と呼ばれていました。メインホールは礼拝堂があった場所で、今も続くその神聖な空間に敬意を表したいと思い、そこに置くにふさわしい椅子とベンチをデザインしようと決めました。

デザインで目指したのは、中世のロマネスク様式の教会がその場所にいる人やその場所で座っている人に与える感覚を、受け取ってもらいたいということでした。質素さ、厳粛さ、または、純真さを思い起こさせてくれるものだと思います。伝統工芸の技術を使いたいと思っていたこともあって、中世を彷彿とさせるアイコニックなものとして格子(ケインメッシュ)を使うことにしました。

CONVENTO CHAIRの製作で、こだわった部分や苦労したのはどんなところですか?

最もこだわったポイントは、ラス・ベルナルデス・コレクションの本質を失わせないこと。それとイデーの価値観や日本の文化に合わせようとしたところでした。ユニークさはCONVENTO CHAIRの重要なエッセンスとなるため、ほとんどの構造や特徴はそのまま残しています。

CONVENTO CHAIRにしかない大事な要素として挙げられるのは、「やわらかさ」ですね。このチェアには全くアグレッシブなところがなく、やわらかい空気があると思います。全体のフォルムだけではなくて、椅子の一つ一つの部材やパーツの繊細なつなぎ目にもそれが表れていると思います。

ラス・ベルナルデス・コレクションを継承する大事な要素として格子のメッシュを使うことで、個性を与えるだけでなく椅子自体がとても軽量になり、透かしがあることで空間に溶け込みやすくなりました。

このCONVENTO CHAIRの製作プロセスにおいて、製品の信頼性と高い耐久性を達成するために、立ち止まることなく探求し続けたイデーの高い要求レベルを非常に高く評価しています。日本のものづくりの力と異文化のコラボレーションの成果だと思います。

CONVENTO LOW TABLEとSIDE TABLEはどんな部分にこだわりましたか?

製作するうえではじめに考慮したのは、同じシリーズとなるCONVENTO CHAIR、CONVENTO LOUNGEとの親和性でした。
最もこだわった部分としては、他のどのような家具とも組み合わせやすいよう柔らかさを備えたところです。
CONVENTOならではの他にはない個性のあるデザインで、職人の手作りによる温かみのあるテーブルに仕上がりました。美意識のある空間を紡ぐことのできる、質感の高いテーブルとなっています。

CONVENTO シリーズの気に入っているところはどこですか?

どんな空間でも使える点ですね。
少し具体的になりますが、CONVENTO CHAIRは椅子の背もたれを支えるパーツが気に入っています。普通の椅子と違って、背もたれが座面に繋がっているのではなく、後脚に直接繋がっています。パーツが内部で高度に細工されていて椅子の強度を高めています。CONVENTO CHAIRのシンプルなフォルムや軽やかさは、どんな空間にも溶け込んでくれます。

CONVENTO LOW TABLE / SIDE TABLEは、そのアーキテクチャが気に入っています。ラタンの棚板が軽やかに浮き上がりながら、上の天板を棚板の下の脚が支えています。この2層の構造が、他のローテーブルやサイドテーブルにはない特別な個性を与えていると思います。ラタンの自然さと軽やかさ、それにモダンデザインが融合した安定感のあるフォルムに仕上がっています。リビングルームはもちろん空間に置いていただくだけでも暮らしの質をあげけくれる存在になると思います。
デザイン性と品質を備えているので、カフェやホテルロビーなど公共の場所でも見ることができたら嬉しいですね。

Photo by Slowkind.com

PROFILE
Andreu Carulla(アンドレウ・カルーヤ)

1979年スペイン・バニョラス生まれ。ジローナポリテクニック大学で、工業デザインを専攻。
複数の企業とデザイン事務所において経験を積んだ後、2006年に自身のスタジオを設立。
2012年、ELLE DECO INTERNATIONAL DESIGN AWARDS(EDIDA)にてスペインのベスト・ヤングデザイナー受賞。
2015年、サンシェードOMコレクションがRed Dot Design awardsにてBest of the Best受賞。
カタルーニャ地方の自然豊かな環境と地域社会との結びつきを重視し、アートとテクノロジーの融合をモットーに活動している。

Photo by Bela Adler

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