トルコ、イラン、ウズベキスタン、モロッコなどの地域に暮らす人々の手によって丁寧につくられてきた、芸術ともいえるテキスタイルの数々。1枚取り入れるだけでお部屋の印象をガラリと変え、日々の暮らしを豊かにしてくれる美しいテキスタイルをご紹介します。
Morocco
モロッコの先住民であるベルベル族によって織られているラグ。もともと遊牧生活の道具として使われ、女性たちの嫁入り道具として母親が娘のために時間をかけて織ることもありました。
なかでもモロッコ北部に位置するベニ・ワレンで織られたラグは、ダイヤ型の柄がポピュラー。「家を守る」という意味が込められていて、ひとつひとつが手織りのため、同じ色・柄のものはありません。
天然のウール(羊毛)を使用した、しっかりと厚みのある美しいラグです。
Turkey, Iran, Azerbaijan, Central Asia
Iran
イラン南西部ザクロス山脈に近いシラーズ地方の遊牧民の織物です。ウール100%で一般的に2cm以上の長い毛足を持つ手織り絨毯を指します。床に敷いてみるとかなりの厚みがあります。冬には雪が積もって零下20度にもなる高原地帯で暖かく過ごすための、遊牧民の生活の知恵が詰まっています。手織りのため、サイドの処理など一点一点違いがあります。
ギャベに描かれるモチーフは、ザクロス山脈のふもとで暮らす遊牧民が毎日目にする風景。大家族が一緒に暮らす大きなテント、羊、馬、そして遠くに見える山々や草原、そして時折風景に溶け込むように人間たちの姿が登場します。
India, Pakistan
ラリー・キルトは、インド・パキスタンなどの中東アジアで、永い間受け継がれてきた伝統的な布です。古くなったサリーやデュパタ、腰布・古いハギレ等を貼り合わせてパッチワークし、丁寧に刺し子で合わせたもの。インダス河流域の遊牧民の家々では、嫁入り道具として母親から娘へ受け継がれています。気の遠くなるような作業を経て、わが子へ想いをこめて手渡します。一枚一枚に物語があって、何千年にも渡り母から娘へと伝えられる品。布の貼り合わせ方、刺し子の細やかさ、生地の厚みや柄など1つとして同じものはありません。丁寧にハンドメイドで作られているからこその味わいと魅力があります。
商品ラインナップ ヴィンテージラリーキルト特集ページTurkey
トルコ絨毯は世界でもトップクラスの品質と長い歴史を持つ伝統工芸品で、手織りで作られたものが高品質とされています。地方や民族ごとにたくさんの種類があり、素材によって質感や輝きも異なります。シルクは最も高級で華やかでなめらか、ウールは頑丈で実用的です。芸術性が高く、色や柄によってさまざまなインテリアに合わせることができます。
商品ラインナップCongo
17世紀に成立したサバンナの王国、クバ。ジャングルと広大な草原に囲まれ、たどり着くのが容易ではなかったため独自の文化が形成されたといわれています。その王国で当時、織られていたのがクバ布です。
綿花がとれない地域のため、伝統的にラフィア椰子の繊維で布を織っていました。その布を数十枚繋ぎ合わせ衣装をつくりますが、非常に手間のかかる作業を要するため、一生の間に数着しか完成できなかったといわれています。長い月日をかけてつくるので、途中で気分が変わったり材料が変わったりと、自由で生き生きとした感性が魅力です。
インテリアのアクセントとして壁に飾ったりしてお愉しみください。
Mali, Burkina Faso
「ボゴランフィニ」と呼ばれるマリの泥染め。「ボゴ」は泥や粘土、「ラン」は道具や仕事の成果、「フィニ」は布を意味します。基本的にお守りとしての性格を持つこの布は、主に女性の腰巻布や猟師の上着として使用されてきました。
ブルキナファソの織布は、手紡ぎで紡いだ糸を細いテープ状に長く織り、それを用途に応じて手ではぎ合わせ、衣類やクロスにしていました。糸そのものも化学染料のコーティングなどはせず、水洗いなどによって素材の味が出ているのも特徴です。
幾何学模様が人の身体に邪気が入り込むのを防ぐと考えられていました。