Life in Art アートのある暮らし

Scandinavian Summer 2020 北欧ヴィンテージの器と夏の暮らし

冬の長い北欧では、昔から自宅での時間を大切にする文化が育まれてきました。家具、テキスタイル、食器など多くの優れたデザインが生まれ、人々は日々の生活のなかで使い愉しんでいます。

イデーでは毎年北欧を訪れ、買い付けたヴィンテージ品の数々をご紹介しています。特に1950年〜70年代に作られたものは、日本の住宅事情やライフスタイルにも適したデザインで、初めてヴィンテージアイテムを暮らしに取り入れる方にもおすすめです。

今回訪れたスウェーデンでは、家具の他に食卓や飾り棚を華やかに彩る器を多数買い付けました。スウェーデンを代表する陶器メーカー「グスタフスベリ」や「ロールストランド」からフィンランドのブランドまで、今では作られていない貴重な品を中心に取り揃えました。食事のひとときが楽しくなる北欧ヴィンテージをこの機会にぜひ生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

北欧買い付け日記
「グスタフスベリを訪ねて」

今回は買い付けの合間にストックホルム郊外まで足を延ばし、スウェーデンを代表する陶器メーカー「グスタフスベリ」の工房を訪れました。 「グスタフスベリ」の歴史やものづくり、関わったデザイナーのことまでさまざまなエピソードを伺いました。

スウェーデン人にとってのグスタフスベリ

陶磁器メーカーのグスタフスベリは、1820年代から国産陶磁器の製造を続けている北欧唯一のブランドです。スウェーデン人なら誰もが知っているその名前には、約200年にわたる歴史とゆるぎない品質があります。1950年代以降の高度成長期からはバスタブやトイレなどの衛生陶器も製作(※)。アーティストを雇い数々のスターデザイナーを輩出し、北欧の陶磁器界を牽引してきました。

製陶所では今でも昔ながらの製法や伝統を大切にし、創業当時と同じ場所でお皿やコーヒーカップなど暮らしの器を作り続けています。「今でも祖父母から受け継いだ器を大切に使っている」というスウェーデン人に多く出会います。長きにわたってスウェーデン人の暮らしを支え、深く愛されているブランドです。

※衛生陶器部門は分社化されたのち別の会社が運営しています。

スウェーデン唯一のボーンチャイナメーカーとして

製陶所では型を使った製法が採用されており、人の手で押して整形するため力加減によって形がまちまちで、同じ個体は一つとして存在しません。プロダクトでありながらも残るその手仕事の痕跡も永く愛されている理由の一つ。原型作り、型抜き、バリ取り、素焼き、刻印、柄転写など全て手作業で丁寧に生産されています。

使われる陶土も創業当時から変わらず英国から輸入しています。そのボーンチャイナへの飽くなき探求から、独自ブレンドを確立し、素焼きの状態で光にかざすと手が透けて見える程の透明度の高いホワイトと屈強な強度を今に伝えます。

港町グスタフスベリのシンボル、錨のマークが基調となっているロゴ。
時代によってこのデザインはさまざま。ブランド名の"Gustavsberg"はかつて"Gustafsberg"と綴られており、ロゴにもその名残があります。

グスタフスベリに関わったデザイナーたち

1919年にウィルヘルム・コーゲがディレクターに就任して以来、デザインに力を入れていきます。1942年コーゲはスティグ・リンドベリらと共に「グスタフスベリ・スタジオ」を設立し、アーティスト達とものづくりをする実験的な部門を立ち上げます。1949年にはリンドベリがディレクターに就任。リサ・ラーソンなど多くの優秀なアーティスト達によって、食器やオブジェなどの名品が次々と発表されてきました。

特にリンドベリがデザインしたテーブルウェアは、遊び心のあるデザインやモチーフ、鮮やかでいながら飽きのこないカラーが施された上に実用性も兼ね備えていたため、スウェーデンの一般家庭に広く浸透することになります。

グスタフスベリで働く現代の職人さんたちには、今も生産され続けている可憐なすずらんが描かれた作品「リリコンバージュ」が代表作のアーティスト、グンナル・ヴェンベーリ(1863年~1914年)なども根強い人気があります。

スウェーデンの人々に愛されるヴィンテージ食器

約2世紀の歴史があるメーカーなので、現代のプロダクトもさることながら、ヴィンテージ食器も世界中のコレクターから愛されています。日本ではなかなか入手することが難しい北欧ヴィンテージ食器ですが、スウェーデンでは町のリサイクルショップから、アンティークマーケットに出展するようなヴィンテージショップまで幅広く売られています。一般の人でも気軽に購入することができ、まさかこんなところにという場所でも人気柄が売られていることも。それぐらい中古品の売買が「古いものを大切にする文化」として根付いているのです。

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ヴィンテージ食器いろいろ

グスタフスベリを代表するシリーズ

  • Berså(ベルサ)

    緑の葉っぱに黒の葉脈が書かれたモチーフのベルサはグスタフスベリの代表柄。カップ&ソーサー、プレートやジョグなど種類も豊富です。ヴィンテージは現行品に比べてカップの高台が小さく、形状が丸くなっています。

  • Röd Aster(レッドアスター)

    鮮やかな赤のアスターのモチーフです。世界中で人気のある柄ですが、ヴィンテージ品は生産年数が1972〜74年と短かったため、現地でもとても入手が難しい希少なアイテムです。

  • Eva(イヴ)

    青のドットで有名な柄「アダム」と対で発表された赤の逆ドット「イブ」。アダムはミルクピッチャーや皿などいろいろなアイテムがありますが、イブはコーヒーカップのみ。生産数が少なかったのか、なかなか出会えない希少品です。

 

その他の北欧の食器ブランド

  • Rörstrand(ロールストランド)

    1726年創業、スウェーデン王室御用達の窯として欧州で2番目に古い歴史を持つ陶器メーカー。装飾性に富んだデザインと高い品質で、スウェーデンではグスタフスベリと並び愛されているメーカーです。

  • Höganäs(ホガナス)

    スウェーデン南部の町ホガナスを産地として、昔からスウェーデンの家庭で日常使いの食器として愛され続けている陶磁器メーカー。どこか懐かしさも感じるそのカラーリングと愛らしいフォルムは毎日つかっていても飽きがきません。

  • ARABIA(アラビア)

    スウェーデンにグスタフスベリがあるならば、フィンランドにアラビアありと言われる、北欧を代表する陶磁器メーカー。カイ・フランクなど世界屈指のデザイナーが感性を自由に表現しながら実用的なテーブルウエアを生産しています。

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ヴィンテージ家具の愉しみ方

今年の夏もイデーショップ各店にスウェーデンで買い付けたヴィンテージ家具が入荷します。
北欧を代表するデザイナーやメーカーの作品から、アノニマスながらディテールの良さが際立つアイテムまで多数取り揃えます。
リビングやダイニングの主役になる家具から、ちょっとしたスペースでも活躍するワンモアアイテムまで、インテリアがより楽しくなるヴィンテージのコーディネートをご覧ください。

リビングルーム

リビングルームにおすすめしたいのが、サイドボードとラウンジチェア。収納力のあるサイドボードの抽斗や扉のなかには小物を入れて、上部にはお気に入りのアートやオブジェを飾って。すっきりとものを収納しながら、自分らしい空間を演出できます。
ソファの隣に軽やかな印象のラウンジチェアを合わせるのもおすすめ。ゲスト用の特等席としたり、休日に読書しながら寛いだり。お部屋のアクセントにもなるアイテムです。

  • サイドボード
    (Bodafors社)

  • ロッキングチェア
    (リナ・ラーション)

  • ブックシェルフ
    (1950年代 スウェーデン)

上記商品の取り扱い店舗:自由が丘店

ダイニングルーム

スペースが限られたダイニングにもフィットしやすい円形のテーブル。気分や季節に合わせてテーブルクロスをかけかえると、さらに印象が変わります。あえて家族それぞれお気に入りの椅子を合わせても違和感なく、愉しい食卓が完成します。
抜け感のある背の空いたシェルフは、イデーでも人気の高いアイテム。オブジェやアートはもちろん、普段使いしている食器をに飾っても絵になります。

  • エクステンション
    円形ダイニングテーブル
    (1950年代 スウェーデン)

  • ファネットチェア
    (イルマリ・タピオヴァーラ)

  • ブックシェルフ
    (1950年代 スウェーデン)

上記商品の取り扱い店舗:自由が丘店

サイドファニチャー

大きな家具を置くのが難しい方にも気軽に愉しめるインテリアアクセサリー。壁付けの小さなシェルフは空いたスペースに飾り棚として。北欧で昔から作られている味わいあるバスケットは、ブランケットやテーブルクロスなどを入れて見せる収納に。スツールは来客用の予備椅子としてはもちろん、本や雑誌を置いてサイドテーブルがわりに使っても。

写真掲載商品の取り扱い店舗:自由が丘店

Scandinavian Summer 2020
Vintage Furniture & Objects 北欧ヴィンテージと夏の暮らし 2020.7.17 fri - 8.31 mon

イデーショップ全店では、スウェーデンで買い付けたヴィンテージ家具を展示販売するフェアを開催します。
日常生活を大切にする北欧の人々が大事に使い続けてきたヴィンテージ家具。チェアやテーブルをはじめ、キャビネット、シェルフまで、日本の暮らしにも馴染み、使うほどに愛着を感じるアイテムを多数取り揃えました。

Instagram Live Talk

イデーのスタッフによるインスタライブをお届けします。
全日程とも金曜日20:00〜20:45で開催

  • 7月17日(金) スウェーデン買い付け日記
  • 7月24日(金) ヴィンテージのある暮らし。コーディネート編
  • 8月7日(金) 暮らしを彩る北欧ヴィンテージ雑貨
  • 8月14日(金) ヴィンテージ家具のメンテナンスABC
  • 8月21日(金) イデーバイヤー Q&A

ぜひ@lifewithideeをご覧ください!