IDÉE JAPONICA

ABOUT

日本の布づくりは、実に多彩です。 土地ごとの風土や暮らしの中で、織りや染めの技術が育まれ、身近な動植物や自然、生活の風景などが布に表現されてきました。伝統的な手仕事から、高度な技術による素材まで、日本の布は豊かな広がりを持っています。

テキスタイルデザイナーの須藤玲子氏が、日本各地の布産地を巡り、布をつくる人と出逢い、土地の文化や歴史に触れながら見つけてきた美しい布の数々。それぞれの土地で育まれてきた技術や想いとともに、日本の布の豊かな表情をご紹介します。

PRODUCTS

SCENES

photo: Noam Levinger

PRODUCTS

再生ウール

再生ウール愛知県

役目を終えた衣類や生産工程で生じた裁断くず、デッドストックとなった製品などを再び繊維へと戻し、新しい糸や生地として生まれ変わらせた素材です。その背景にあるのは、「反毛(はんもう)」と呼ばれる伝統的な技術。不要になった素材をほぐし、もう一度織物の原料として活用することで、資源を循環させながら環境負荷の低減につなげています。

生地を手掛ける中伝毛織株式会社は、日本有数の毛織物産地である愛知県一宮市を拠点に、再生ウールを活用したものづくりを積極的に展開しています。
異なる色の繊維が混ざり合うことで生まれるメランジ調の表情は、再生素材ならではの豊かな風合いです。一つひとつ異なる素材の履歴が重なり、新たな価値として織り込まれています。

コール天

コール天(コーデュロイ)静岡県

畝(うね)と呼ばれる独特の凹凸を生み出すための特殊な織りと仕上げ工程によってつくられる織物です。
製造工程の中でも重要なのが「カッチング」と呼ばれる工程です。針をパイルに通しながら生地の表面を切り開き、コーデュロイ特有の畝を生み出します。この作業には高度な技術と経験が求められます。

なかでも「丸コール」は、丸みを帯びた立体的な表情を生み出す希少な技法です。しかし、その技術を担う職人はわずかで高齢化も進んでおり、技術継承が大きな課題となっています。
有限会社福田織物は、こうした貴重な技術を守りながら、コーデュロイならではの豊かな表情を現代の暮らしに提案しています。

横編ニット

横編ニット奈良県

奈良県を拠点とする横編ニットメーカー、高井ニット株式会社。ホールガーメント®をはじめとする高度な編立技術を活かし、多様なニット製品を手掛けています。奈良県は古くから綿の栽培や織物が盛んな地域であり、その歴史の中で編み物文化も発展してきました。高井ニット株式会社は、こうした地域のものづくりの背景を受け継ぎながら、素材の魅力を引き出す製品づくりを行っています。

今回使用した素材は、アルパカとウールを編み上げた後、チーゼル(アザミ)加工によって起毛させています。天然のアザミを用いた起毛は、金属製の起毛機に比べて繊維への負担が少なく、なめらかで長い毛足を生み出せることが特徴です。ふっくらとしたボリューム感と優れた保温性を備えた、温かみのある風合いに仕上がっています。

靴下・アームウォーマー

靴下奈良県
アームウォーマー香川県

奈良県は日本最大の靴下産地として知られ、国内生産される靴下の約60%を占めています。古くから綿の栽培や織物が盛んだった地域性を背景に編み物文化が発展し、現在の靴下づくりへとつながっています。吉谷靴下株式会社はその奈良を代表する靴下メーカーの一つです。

一方、香川県は国内シェア約90%を誇る日本最大の手袋産地です。江本手袋株式会社は戦前から続く老舗メーカーで、オーダーメイド手袋の製作も手掛けるなど、高い技術力と職人の手仕事を受け継いでいます。
それぞれの産地で培われてきた技術を活かし、日常に寄り添うアイテムへと落とし込みました。

ツイード生地

ツィード生地岩手県

国内外のハイブランド向けにも生地を提供するテキスタイルメーカーである株式会社日本ホームスパン。最大の特徴は装飾性の高い「意匠糸」を経糸・緯糸の両方に使用していること。一般的に意匠糸は不均一で切れやすく、特に経糸として使用するには高い技術が求められます。

株式会社日本ホームスパンは、その高度な織りの技術によって、糸の個性が際立つ豊かな表情の生地を生み出しています。異なる素材や色、太さの糸が織りなす奥行きのある表情は、一枚の布そのものがデザインとなる魅力を持っています。

  • Coming Soon

    巾着バッグ

    ※11月上旬発売予定

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DIRECTOR

須藤玲子

テキスタイルデザイナー。茨城県生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科テキスタイル研究室助手を経て、株式会社「布」の設立に参加。日本の伝統的な染織技術から現代の先端技術までを駆使し、新しいテキスタイルづくりをおこなう。作品は国内外で高い評価を得ており、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館、ビクトリア&アルバート美術館、東京国立近代美術館工芸館等に永久保存されている。

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