Artist Interview

susui

ジュエリーに興味を持ったきっかけを教えてください。

実家の両親が地元で小さな宝飾店を営んでいて、幼い頃からジュエリーは常に身近な存在でした。親から譲り受けたジュエリーを身につけることが当たり前だったので、いつもお守りのように身につけていました。

ブランドとして活動を始めたきっかけやストーリーを教えてください。

私は約10年間アパレルのPR関係の仕事に就いていました。30歳を迎えた頃これからの自分はどうなっていきたいかを真剣に考えたときに、40年以上宝飾店を続けている両親の仕事の魅力に気がつきました。「Bijou de famille(ビジュー・ド・ファミーユ)」という言葉があるように、親から子どもへ、子どもから孫へと愛情をもって引き継いでいくことができるジュエリー。モノが溢れかえりどんどん捨てられる今の世の中で、大切にされ続けるジュエリーはサステナブルそのもので、とても美しい姿だなと感じ始めたのがブランドを立ち上げようと思ったきっかけです。

もともと自分の好きな世界観を何かで表現したいという想いもあり、最初は仕事をしながらヒコ・みづのジュエリーカレッジのキャリアスクールに通って彫金を学び、ロンドンのセントマーチンズのショートコースに行ってみたり、国内外のたくさんの美術館やギャラリー、アンティークマーケットなどをまわって歴史あるものからたくさんのジュエリーを見て学びました。
そこから私がやりたいデザインや方向性を探っていき、人との出会いやつながりで今のsusuiができました。

親から譲り受けたジュエリー

作品のデザイン・制作をする上で、大切にしていることや心がけていることはありますか

どこか日本を感じさせる凜とした美しさを表現するために、できる限り余分なパーツは取り除き、無駄のないすっきりとしたデザインにしています。
あとは洋服を傷つけない仕様を常に考えて作っています。以前、身につけているジュエリーの爪が洋服に引っかかってダメにしてしまったことが何度もあり、せっかく気に入っていてもなかなか身に着けられずもったいない気持ちになってしまった経験を活かして、普段使いしやすい仕上がりになるよう心がけています。

アイデアの原点や、創造性のために何かしていることはありますか。

たくさんのアートや建築、写真を見ることです。その中で自分の心が揺さぶられるモノに出会ったとき、言葉では言い表せない高揚感を感じます。自分が見て感動したものを記憶して、デザインに何か活かせるようストックしておきます。
ただ、毎日身につけられるジュエリーとなると現実的に不可能なこともたくさんあるので、試行錯誤を繰り返しながらミニマルなデザインに落とし込んで制作をしています。

いつも身につけたくなる、想い入れのあるアクセサリーがあれば教えてください。

susuiの1st collectionは、ある木工職人との出会いから生まれました。クマシデという木材とシルバーを組み合わせたデザインで、とても想い入れのあるコレクションです。主に家具などの大きな作品を作るベテランの職人さんだったにも関わらず、私の作りたいシンプルで正確性を求められる小さなジュエリーを完成させるために何度も何度も親身になって試作に協力してくださいました。
こうして異素材をミニマルに組み合わせた構築的なデザインが完成し、今にも繋がっています。

これからも大切にしていきたいことや未来への想いを教えてください。

「susui(シュスイ)」は、父親の名前になぞらえて創った造語です。大切な人から大切なものや想いを受け継ぎ、水のようにカタチや姿を変化させながら身につける人に寄り添い、いつも味方でいてくれるジュエリーを届けていけたらと思っています。

Buyer's Comment

シンプルでありながら上品で洗練されたsusuiのジュエリー。
特におすすめしたいのは、susuiオリジナルのフープピアスに合わせて何通りもカスタマイズができるdoughnutシリーズです。天然石のように見える素材はバイオマスプラスチック。かわいいだけでなく環境に配慮されているところもポイントです。
その日のファッションに合わせて変化が付けられるのでおすすめです。

susui

コンセプトは「繋がり」。人との繋がりにより、幾通りもの可能性がカタチになり人生を豊かにする。どこか日本を感じさせる直線的なデザインや、自然由来の素材を融合した構築的なジュエリーを展開。シンプルながらも凜とした美しさを引き出し、いつの時代にも身に付ける人に溶け込む洗練されたジュエリーを提案します。