今年も日本各地の郷土玩具と、イデーと交流の深いアーティストによる干支モチーフの作品をご紹介します。
日本では古くから、動物に宿る神秘的な力が信じられてきました。
その信仰と十二支が結びつき、その年の動物の置き物を飾って「年神様」を迎える風習が生まれました。
二〇二二年は「寅年」。
「寅」の字は「万物がはじめて生まれる」ことを表すことから「ものごとの始まり」に最適な年とされています。
また邪鬼は虎を恐れるという言い伝えから、張り子を代表とする虎の置き物が魔除けとして飾られるようになりました。
新たな年の幕開けに、縁起を担ぐ寅のアートを迎えてみてはいかがでしょうか。
日本では古くから画題や意匠に用いられてきた寅。襖絵や屏風、掛け軸などによく登場します。権力の象徴、邪気封じなど時代や場面によりさまざまな意味が込められ、昔から人々に親しまれてきました。
今回制作を依頼した7人のアーティストが描く・作る、現代の寅。
力強いもの、ユーモアあふれるもの、かわいらしいもの。
虎という動物がより身近な存在になったいま、アーティストによるバラエティーあふれる寅の表現をお愉しみください。
全く異なるタッチで描かれたトラのアートワーク。
シンプルながらもパワーあふれるドローイング作品。
物語性に富むcoricciのアートワークをトラで。
やさしい雰囲気の世界に描かれたのは・・トラ?
イラストレーター。多摩美術大学大学院博士課程前期グラフィックデザイン研究領域修了。書籍、広告、雑誌、Web、パッケージ、CD、新聞等でイラストレーションを手がけ、国内外で作品を発表。
秋山花 作品一覧坂本作品には珍しい、動物をモチーフとした陶板。
彫刻家。ロンドン芸術大学キャンバウェルカレッジオブアーツ彫刻科卒業。現在は長崎を拠点に制作。大学在学中に陶芸をはじめ、集めたモチーフや形のインスピレーションを元に手びねりという技法で制作している。
坂本紬野子 作品一覧イラストを立体化したような、影も愉しめるワイヤーオブジェ。
ワイヤーアーティスト・グラフィックデザイナー・アートディレクター。独学でワイヤーアートの制作をはじめる。動物や昆虫をモチーフに、ストーリーを感じられる世界観を大切に日々制作中。
山田一成 作品一覧ぽってりとしたかわいらしい、陶器の寅オブジェ。
陶芸家
1984年 群馬県生まれ
2006年 イギリスで陶芸を学ぶ
2011年 栃木県窯業技術支援センター卒業
2012年 栃木県益子町にて独立
郷土玩具は、江戸時代後期頃から日本各地で身近にある紙や木、竹や土などの材料を使い、こどもの健やかな成長を願って作られてきました。
時代の変化とともに後継者が減り、玩具作りが途絶えてしまう地域もあるなか、郷土玩具に魅了され収集する大人たちや伝統を守ろうとする若い作家が現れ、その文化は現代にも伝え作られ続けています。
2022年の干支である寅にちなみ、日本各地で作られている寅の郷土玩具を蒐めました。
素朴で懐かしい、郷土文化を色濃く感じる豊かな作品たち。
お気に入りの一品をお探しください。