Artist Interview

un.

ジュエリーに興味を持ったきっかけを教えてください。

ジュエリー作りを始めたきっかけは、親戚の紹介で彫金教室の体験に行ったことです。
当時は彫金を知らなかったのですが、元々何かを作ることが好きだったので「自分好みのジュエリーを作れるのなら、試しに行ってみよう」くらいの軽い気持ちでした。ところがいざ体験してみるとすぐにのめり込んでしまい、またその教室の先生や生徒さんがとても和気藹々としている雰囲気にも魅力を感じ、その日のうちに入会しました。

ブランドとして活動を始めたきっかけやストーリーを教えてください。

大学を卒業後、美容部員として化粧品会社に就職しました。彫金はこの会社に在職中に始めたのですが、その彫金教室でジュエリー制作を学んでいるうちにジュエリーの魅力にどんどん引き込まれていきました。その一方でメイクアップアーティストへの憧れもあり、どちらの道へ進むか模索していく中でジュエリーもメイクと同じように、身につけるカラーやフォルムによってその人の内にある美しさを引き出し、日常の中に心が華やぐ瞬間を作り出すことができる存在だということに気がつきました。そして私自身がそんなジュエリーを作りたいと思い、un.(アン)を立ち上げました。

作品のデザイン・制作をする上で、大切にしていることや心がけていることはありますか

二つあります。一つは、自分の感覚に素直でいることです。
無理をして新しいデザインを捻り出すことはほとんどありません。大体いつも次はこういう物を作りたいというイメージがあり、隙間時間に作ってみたものが新商品のベースとなっています。
もう一つは、決して妥協せずに向き合うことです。どんなに時間がなくても、デザインや仕上がりに気になることがあるうちは絶対に商品化しません。自信を持って自分が好きだと言えるものだけを商品にしています。
またジュエリーは素肌に身につけるものですし、最近では天然石のシリーズをお守り代わりや記念の品としてお求めいただくことも多いので、つけた時に笑顔になれるようプラスのエネルギーで制作することを意識しています。丁寧に、優しく、心を込めて作ったものはきっと愛着を持っていただけると信じているので、作っている時の姿勢や気持ちはとても大切だと思います。

アイデアの原点や、創造性のために何かしていることはありますか。

食事に気をつけています。一見全く関係ないように感じるかもしれませんが、食事や運動で心と身体の状態を整えることで、自然と良いアイデアが浮かんで来るんです。生活が乱れると心も乱れて悪循環に陥り、良いデザインも浮かばなくなり制作に集中できなくなってしまいます。時には好きなものを思いっきり食べたり飲んだりすることもストレス発散になりますが、そのバランスが崩れないように、すごく意識しています。

いつも身につけたくなる、想い入れのあるアクセサリーがあれば教えてください。

un.のシグニチャーアイテムともいえる、くるくると螺旋を巻いた"joie_ジョワ"シリーズが一番想い入れの強いジュエリーです。
"joie"はフランス語で楽しさ、歓びを意味します。ブランドが目指しているのは「日常の中に心が華やぐ瞬間をつくること」。お出かけの際にワクワクする楽しさをランダムな曲線で表現した、まさにun.のコンセプトを象徴する作品です。
その中でも、自分がこだわり抜いて選んだ天然石を巻いたjoieのネックレスはお気に入りのアイテムです。天然石にはひとつひとつに秘められたパワーがあって、その天然石をjoieでくるくると巻くことで、エネルギーの循環を生み出しています。私自身もお守り代わりに毎日必ず身につけている、欠かすことのできないアクセサリーです。

これからも大切にしていきたいことや未来への思いを教えてください。

どんな商品においてもブランドのコンセプトからブレないことです。そして誰より私自身が好きなデザインであること、また作ることを楽しむ気持ちも大切だと思っています。
2020年にブランドを始めてからの2年間は、無我夢中でとにかくたくさんの商品を作ってきました。その中でたくさん壁にもぶつかりましたし、気付かされることもあって、段々とブランドとして確立していきたいことが見えてきました。
今後は大ぶりな地金のシリーズと、ゴールドを使用した天然石のシリーズの2つを柱にしていこうと考えています。特に天然石のシリーズは全て一点ものなので、記念日や大切な日に選んでいただけるようなアイテムを増やしていきたいです。またオンラインでのセミオーダーも始められるよう準備を進めています。

un.

メイクするように、ジュエリーを纏う。
un.(アン)のジュエリーは、個々の顔立ちや特徴にあわせて選んでいただけるようにデザインされています。身につける人が持つ「本来の美しさ」を引き出し、パーツの組み合わせや重ねづけで、自分らしくジュエリーを楽しんでほしい。
そんな想いから2020年にスタートしたun.は、フランス語で数字の「1」を意味するブランドネームのとおり、「1度しかない人生の1日に、輝きをプラスする」をコンセプトに作られたジュエリーブランドです。日々の暮らしに小さな彩りを灯す存在であることを願って、デザイナーがひとつひとつ手で仕上げています。