2012年にイデーのインタビューウェブマガジン "LIFECYCLING" のインタビューで出逢った染色家・アーティストの柚木沙弥郎氏。「アートを通して、これからの日本の暮らしを良くしていく」という共通の想いを胸に、個展の開催やパリでのリトグラフ制作など、これまで10年間ともにものづくりに励んできました。
2022年は柚木氏が100 歳を迎えるアニバーサリーイヤー。
今年は "FESTIVITY!" をテーマに皆さんとクリスマスを祝い、柚木氏とイデーが提案してきた「Life in Art(日常芸術)」を改めて体感していただく機会になればと願います。
クリスマスのしつらえとして柚木氏の原画や図案を元につくった型染めタペストリーやオーナメントなどのインテリアアイテム、背景にあるストーリーとともに贈る・選ぶことも愉しいクリスマスのギフトアイテムをご用意しました。
お部屋も心も温まる、アートのある豊かなホリデーシーズンが訪れますように。
ツリーやリースを飾るのはもちろん素敵だけど、アートでクリスマスをしつらえてみるとどうだろう。そんなアイデアからうまれた型染タペストリー。
メキシコの工芸品である土細工の「生命の樹」をクリスマスツリーに見立てた原画を柚木氏に描いていただきました。その原画を抱えて向かったのは、湯河原に工房を構える型染工房たかだ。型染で多彩な表現をするのは至難の業です。すべて手仕事で作られたタペストリーは型染の魅力を存分に愉しめる1枚。
メキシコでは食卓を明るく灯すためにも使われている生命の樹。エネルギー溢れる鮮やかな型染タペストリーは、クリスマスのしつらえにはもちろん、みなさんの日常を賑わせてくれることでしょう。
高田正彦(型染作家 1947年−2018年)は、1970年芹沢_介氏の下に内弟子として入る。 長年修行を積み、その後湯河原に工房を構え独立。現在は長男の田長太氏が型染工房たかだ2代目を継承。大学卒業後、約15年にわたり、父と共に仕事をすることで、型染の技術を習得。「実用的かつ美しいもの」を念頭に、工芸品としてではなく、民芸品としての型染、日常的に使うことのできる型染を提供している。
型染とは、型紙を使って、布や紙などを染める染色技法。
Tree of Lifeは、湯河原に工房を構える型染工房たかだで制作しました。
今回のオーダーに対し、数回に渡る試作を繰り返し、何色もの色を使い分け、
とても丁寧な仕事をしてくださいました。
制作をはじめたのは、蝉の声が聴こえ始める頃。
Tree of Lifeが1枚ずつ丁寧につくられていく様子をご紹介します。
柚木氏の原画をもとに、型染をするための型を彫り出す様子。切り絵のように、絵柄の細かい部分まで刃物を使って切り抜きます。
布のうえに型紙を置き、糊を置いていく様子。糊を置いた部分は染まらず、置いていない部分に後ほど色を挿して染めていきます。
糊は、もち粉や糠(ぬか)などを混ぜて作られています。型紙を外すと布に糊がのっています。さっそく楽し気な絵柄が見えてきました。
糊が乾いたら、下地処理を施して染料でベースとなる色を染めていきます。使い込まれた刷毛が流れるように布の上を踊り、白かった布がみるみるうちに赤く染まっていきました。この日は雨が降っていたので、張り木で挟み込んだ布を、工房内の柱に宙吊りにして乾かしていました。
ベースの色が仕上がった後、糊を置き乾燥をし、黄色や青など色の絵柄部分に顔料で色を挿していきます。
ひとつずつ丁寧に色を挿していく様子を見つめていると時が経つのを忘れてしまいそうでした。
それからまた水洗いや乾燥をし、1枚のTree of Lifeが出来上がりました。
このようにすべて手仕事で仕上げていますので、少しずつ表情が異なる型染の魅力を存分にお愉しみください。
柚木氏が今回のイデーのクリスマスのために描き下ろしたサンタクロースや雪だるまなどのモチーフのアートワークをモビールとオーナメントにしました。
柚木氏がイデーのために描きおろした「アルファベット」と「シマウマ」、2種類の図案でクリスマス限定アイテムをつくりました。
イデーオリジナルのアイユベースランプのシェードに。プリントが引き立つよう陶器のベース部分をホワイトにした特別仕様です。
イデーの定番チェア、フェレチェアとジャンゴアームチェアの張り地にも。
IDÉE TOKYOにて限定販売しているDaily Socksクリスマス限定のカラー。シマウマ柄の靴下は初登場。期間中は全店で販売します。
ウール混ジャカード生地を使用したブランケットと、チェアと同じファブリックを使用したクッションカバーはお部屋のアクセントに。
ジャカード織で図案を表現したキッチンテキスタイル。使い込むほどに柔らかく、馴染んでいく過程も愉しめます。