Life in Art アートのある暮らし

IDÉE Pacific バリ島買い付け日記

インドネシアのバリ島といえばリゾート地という印象が強いですが、実はさまざまな木材加工品やインドネシアの多民族によるアートに溢れた場所でもあります。

わたしたちはバリ島に渡り、インドネシアを中心とした環太平洋地域の文化が色濃く残るヴィンテージの家具やオブジェ、フォークアート、民具などを買い付けてきました。

今回は環太平洋地域の文化やリゾートライクな非日常の世界観、自然が生み出す「素材感」「質感」を軸としたシンプルでおおらかなライフスタイルをテーマに島を巡りました。そんな買い付け旅の一部をお届けします。

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土着の信仰とインド仏教やヒンドゥー教が習合した「バリ・ヒンドゥー」と呼ばれる信仰が根付くバリ島。人口の90%以上がこれに従って暮らしています。神道に近い自然崇拝ともいえる信仰のなかで、人々は独自の高いレベルの道徳とライフスタイルを形成し、自然に逆らわない思想がものづくりを含めさまざまな文化に浸透しています。

バリでまず出会ったのはPetrified Wood(珪化木)、いわゆる木の化石です。古代に何らかの原因で土砂に埋もれたり湖に水没した樹木が、膨大な年月をかけて土の温度や地下水の含有物などさまざまな環境条件のもと腐朽することなく奇跡的に化石となったものです。ジャワ島西部に多く出土するこの化石は、一説によると約2億年前の樹木とも言われています。

インドネシアは海に囲まれていることもあって、沈没船から引き上げられたアンティーク品によく出会います。長い年月海に沈んでいたためにフジツボがびっしり付いているものも多いのですが、それはそれで不思議な魅力があります。

インドネシアの家具文化は、オランダの統治下にあった時代のデザイン思考やバリ・ヒンドゥーの自然崇拝思想が深く関わっています。バリ島だけで数百を超える家具工房または家具店があり、それぞれに異なった個性があります。

買い付けに訪れた家具工房で、こぶや縮み杢を材とした家具を見つけました。日本では希少品ですが、材料の絶対数が多いバリでは幸運にもいくつか手に入れることができました。

買い付けの合間に建材を扱う業者にも立ち寄りました。 インドネシアの住宅建材の多くはウリン材です。チーク材も雨風による腐朽に強いことで知られていますが、ウリン材はさらに強さと硬さがあり、ポリフェノールを多く含むため防虫効果も高いそうです。敷地内に山積みにされている材料にも虫食い痕が見当たらず、50年〜100年前のリサイクル建材が、繰り返し利用されています。

こちらでは古い家屋の壁装材として使用されていたウリン材をリサイクルしたテーブルを買い付けました。もともと丸太を製材する際のノコギリの刃痕をそのまま残した意匠の板材を、ヘリンボーン張りしています。ウリン材は経年で黒っぽい灰色に変化していきますが、この天板は一度バーナーで炙り塗料の粘度を落として含浸させています。

小物の買い付けに骨董屋へやってきました。仏前に水を供える際に使う、水瓶(すいびょう)という道具を見つけました。日本の骨董業界でも人気があり、高値で取り引きされています。バリ・ヒンドゥー教にはインド仏教の思想が入っているので、バリにあっても不思議ではありません。それにしても宗教用の道具には独特の美しさがあります。作り手が自分の主張でデザインするのではなく、神様のために心を研ぎ澄ませて導かれるままに作った、そんな感じがします。

インドネシア各地で実際に使用されていた民具にもたくさん出会いました。スマトラ島北部の高地に居住している民族集団Batakの人々が作った薬箱や、宗教行事で使われていたお供え用の高台など、100年以上前のものもありました。古い道具を通して当時の情景を思い浮かべて物思いにふけるのも、贅沢な楽しみ方のひとつだと思います。

短い日程でしたが、今回はバリ島の文化を身近に感じられる家具や小物を厳選して買い付けることができました。インテリアの主役にも脇役にもなる、日常にすんなりと馴染むアイテムばかり。欧米で作られたものとは違う味わいと魅力をぜひお楽しみください。

IDÉE Pacific Exhibition

イデーショップ 六本木店では5月31日(金)より、インドネシアのバリ島で買い付けたヴィンテージ家具やアート、小物を販売する展示会「IDÉE Pacific Exhibition」を開催します。今回の展示会では「避暑地の生活」、「素材感」、「質感」などをテーマに、環太平洋地域の文化を取り入れた家具や小物、アートとの楽しみ方を提案します。

豊かな木材資源により、バリ島の家具の多くは木組みで作られ、材料はリサイクルして繰り返し使われ続けています。またオランダの植民地であったバリ島には、ヨーロッパの文化が色濃く残ってます。今回の買い付けではインドネシア家具の意匠にそれらの文化色が強いものを多くセレクトしました。

お部屋にひとつプラスして環太平洋地域の文化や自然を身近に感じてみませんか。

※展示会は終了しました

Recommended Items - IDÉE SHOP Roppongi

  • Reading chair

    読書用チェアと呼ばれています。アームがとても長いのは、脚を引っかけてくつろぐためのものだそう。インドネシア流のリラックスをお愉しみください。

  • 花器台

    高さ70cmほどの花器台。バリではあまり見たことのない珍しいデザインです。少し不格好だけれど、とてもバランスが良い。なぜか心が魅かれる一品。

  • スンバ島の木像

    身分が高い人の住居の屋根に飾りや穀物を切るための道具など。もはやただの道具でなく、生命が宿る神秘的な「プロダクト」に昇華しています。

Recommended Items - IDÉE SHOP Online

オンラインショップでは気軽に取り入れやすい小物やオブジェを中心に揃えました。

  • Petrified Wood Plate

    約2億年前の木の化石を仕上げたプレートです。必要最低限の加工処理を施した、長い歴史を刻んだ貴重な素材を活かしたデザインです。

  • パプア・ニューギニアの腰蓑

    伝統的な儀式で使う腰巻。貝殻で装飾されていて、一点一点デザインが異なります。広げてアートとして壁に飾るのがおすすめです。

  • インドネシア 小物入れ

    歯の健康を保つシリの葉を入れるのに使われていた入れ物。アクセサリーなどこまごまとしたものを入れるのに便利です。

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IDÉE Pacific Exhibition 2019.5.31 fri - 6.24 mon

展示会は終了しています

イデーショップ 六本木店では5月31日(金)より、
バリ島で買い付けたヴィンテージ家具やアート等を販売する展示会
"IDÉE Pacific"を開催します。
「避暑地の生活」「素材感」「質感」などをテーマに、
環太平洋地域の文化を取り入れた家具や小物、アートの愉しみ方を提案します。

会場:イデーショップ 六本木店
会期:2019年5月31日(金)〜6月24日(月)

オープニング・レセプション
日時:2019年5月31日(金)18:00-20:30
会場:イデーショップ 六本木店

IDÉE Pacific Exhibition