FUMIDAI

INTERVIEW WITH BIG-GAME

スイスのローザンヌを拠点に活動するデザインユニット、BIG-GAMEがデザインしたFUMIDAI。
さまざまなライフスタイルを調和させたり、伝統と現代を組み合わせたりと、既成概念にとらわれないデザインアプローチが得意な彼ら。
新しい素材を用い、より多くの機能を加えることで、古き良き日本を感じる踏み台が、新たなサイドファニチャーとして生まれ変わりました。

HOW TO USE

座る

座る

ちょっとしたスペースに置いて、スツール代わりに腰掛けることもできます。写真のように隣にもうひとつ並べて、コーヒーや読みかけの本を置くなど、サイドテーブルのように使っても。

収める

収める

玄関収納として、ルームシューズなどのこまごましたアイテムを入れることもできます。 玄関においておくと、靴を脱ぎ履きする際に、椅子として使えるのも便利です。

飾る

飾る

グリーンやお気に入りのオブジェなどを上に置いて、ディスプレイ台のように使うのも素敵です。 FUMIDAIの中にしまうものは、見えてもいいものを入れて、飾るように収納するのがポイントです。

乗る

乗る

本来の踏み台としての機能も十分に果たします。安定感のあるフォルムで、大人の方が乗っても安心です。
座面耐荷重量:100kg

DETAIL

  • 天板部分はコルク

    天板部分はコルク、脚部にはホワイトオーク無垢材を使用しています。シンプルなデザインながら、風合いのよい天然素材がぬくもりを感じさせます。

  • 脚内部の収納

    脚の内部の収納有効寸法は、幅260×奥行き170×高さ280mm。A5サイズの本を並べて入れたり、雑誌の表紙を見せて飾るように収納できます。

  • コンパクト&スマートなスツール

    幅400×奥行き250×高さ400mmとコンパクトで、限られたスペースでも使い勝手のよいサイズです。

LINE UP

INTERVIEW WITH BIG-GAME Interview & text by Hisashi Ikai

日本の伝統家具を現代デザインの文脈に重ね合わせることで、さらに多機能で快適な暮らしのアイテムが作れないだろうか。「FUMIDAI」を手がけたビッグゲームが、プロセスのなかでもっとも注目したポイントとは。

日本の暮らしのなかで、普遍的に使われてきた「踏み台」。

天袋や天吊収納、またはタンスの上などにしまっておいたものを取り出すときに使う、いわば脚立と同じような生活の道具だ。しかし、ときに棚の前に置いてちょっとモノを載せておいたり、調理中に腰掛けて休憩したりと、生活のなかでの使い道は実にさまざま。ちょうど家具と日用品の中間域にあるアイテムとも呼べる。

そんな踏み台を独自の感覚で新たなアイテムへと仕上げていったのが、スイスに拠点を構えるデザインユニット、ビッグゲームだ。

「日本の伝統家具のリサーチプロジェクトをイデーと行っていたのですが、そのなかで多彩な機能性を持ちながらも、家の片隅にちょこんと、控えめに佇む踏み台の姿に魅力を感じました」

ビッグゲームは、より多機能な踏み台へとグレードアップすることを目指し、従来の踏み台に座る機能と収納する機能を追加。天面に厚みのあるコルクシートを施し、座り心地を高めるとともに、ベース部分をボックス状にすることで、小物を内部に収納できるように考えた。

「おそらく日本のほとんどの人が、踏み台の確固たるイメージを持っているはずですが、これといって有名なブランドや定番商品があるわけでもない。そこで僕たちは、少しずつ形が異なるさまざまな踏み台のアウトラインをなぞりながら、もっとも普遍的な踏み台の形を割り出し、それを現代の暮らしのシーンにも沿うデザインへと集約していきました」

さらに、明るく親近感が湧くような雰囲気を持たせるために、ホワイトオークの自然な色が映えるナチュラルカラー以外にも、レッドやブラックなどのカラーバリエーションも揃えた。

完成した「FUMIDAI」を前に、ビッグゲームは日本の住空間と家具の関係についてもう一度考えを巡らす。

「日本は、空間ボリュームが限られているために、そこで使われるものは『サイズはより小さく、機能性や心地よさはより高く』というのが基本。だからこそ、日本の暮らしの道具は、控えめながらも、常に正確で厳密であることが求められる。全く違う文化のなかで生活している僕らにとっては、そこはいつも驚かされる点であると同時に、学ぶところが多いです」

従来にも増してより機能的になった「FUMIDAI」。椅子、スツール、収納箱、脚立、飾り棚など、使う場所や目的、そして人に応じて、さまざまな役割を果たしてくれることだろう。

Profile

BIG-GAME

グレゴワール・ジャモノ(スイス)、エルリック・プティ(ベルギー)、オーギュスタン・スコット・ドゥ・マルタンヴィル(フランス)の3名により2004年に設立。現在はスイスのローザンヌを拠点に活動。さまざまなプロジェクトを手がけ、Alessi、Hay、Karimoku New Standard、Magis、無印良品、Nespresso、Opinel、Galerie Kreoなど多くのブランドへ商品デザインを提供している。ウォールペーパーデザインアワード、スイスデザインアワード、iFデザインアワードをはじめ受賞歴も多く、彼らの作品はMoMA(ニューヨーク)、ポンピドゥセンター(パリ)などの世界の主要なミュージアムの展示コレクションにも加えられている。

新規会員登録はこちら